海を越えて、伝えつづける「あの日」
若者の声や戦争体験、労働者や仮設住宅からの叫びなど、さまざまな「表現者」をフィーチャリングしてメッセージ性の高いラップを作りつづけているラップ★インクルージョン↓だが、その活動の原点は「震災を伝える」ということだった。今回、2004年のスマトラ沖地震による津波で壊滅的な被害を受け、今は復興をなしとげたインドネシア・アチェを訪れ、現地の若者たちと交流する中から生まれてきたのがアチェ版震災ラップとも言える「あの日、アチェで」だ。これまで作ってきた仙台のこどもたちから聞いた震災体験のラップと同じ曲に乗せて12年前の「あの日」を歌う。それは国や言葉を越えて共有できる、共有していかなければならない普遍的なメッセージと言える。
「中平先生からの手紙」は、長野県の中学校で学校を美術館にする取り組み「とがびプロジェクト」を始めた中平先生が、ちょうど10年前に発したメッセージだ。「学校の勉強の中で、唯一答えのない教科」と中平氏が言う美術が消滅するという当時の危惧は回避されたものの、文字通り氏が命を懸けて取り組んだその問題に、社会はひとつでも応えることができただろうか。
このほか、出会った人々の思いをかたちにしたラインナップは、2016年という時を封じ込めたタイムマシンのようなものなのかもしれない。

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